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「ああ、ちょっと擦れてるな」
叶多の身体を抱き締めるように背中へと手を伸ばした須賀が、拘束を解いて手首に軽く触れて来るけど、怖くて瞼を開けない。
「あっ」
身体の前へと引かれた手首にザラリと濡れた感触を感じ、驚愕した叶多は堪らず短く小さな声を上げた。
「目を開けろ」
命じる声に瞼を開くと、薄明かりの中黒い双眸がこちらを見据えているのが分かる。
「お前……どうしてあんな事したんだ?」
ーーーあんな事?
「俺に、何もしてないって……信じて欲しかったのか?」
ーーーあっ、そうだ、僕は……。
意識を失う前の自分を思い出し、恥ずかしくなった叶多は目を伏せコクリと唾を飲むけれど、渇き切った喉は少しも潤ってはくれなかった。
「……俺は、命を狙われた事もあるからヤッても誰とも一緒に寝ないし、基本的には口でもさせない」
「……え?」
「咬み千切られたら洒落にならないだろ」
「そんな……」
何故そんな話を須賀が始めたのかは分からないが、思ってもみない内容と、手首に舌を這わせながら淡々と話す表情が……見た事もないものだったから叶多は心底戸惑った。
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