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汚れた服を洗濯機に入れ回し始めたタイミングで、チャイムの音が響いて来たから、佐野が来たのだと思った叶多は慌てて玄関へと向かう。
酷い事をされはしたけれど、ガードになってからというもの、常に自分の傍に居た為に、多少なりとも叶多は佐野に心を許し始めていた。
それ程に、叶多は孤独だったのだ。
「……え?」
だけど……開いたドアの外に居たのは、予想に反して佐野では無かった。
「こんばんは、確認もしないで開けるのは、無用心ですよ」
「こんばん……は」
久々に見た射矢の姿に何事かと目を丸くすると、
「話があるので、私について来て下さい」
と、いつものように淡々とした事務的な口調で告げてくる。
「えっと、会長が……何か?」
「時間があまり無いので、後から説明します。とりあえず今は私について来て下さい」
「え?それは……」
通常……会長の命令でしか動かない筈の射矢だから、多分今回もそうなのだろうが叶多は戸惑い立ち竦んだ。
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