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「意味が分かりません。貴方達は……一体、彼をどうするつもりなんです?」
全く理解出来ないとでも言ったように、射矢が尋ねて来るけれど……それに応える事はしないで瞬は叶多の手を引いた。
「じゃあ、頼む。叶多、行くよ」
「待ちなさい!」
瞬に続いて走り出すと、珍しく……声を荒げた射矢の静止が背後から耳に響いてくる。
その声音が……嘘を吐いてるようには聞こえず、思わず振り向きかけたけど、途端に手首を強く引かれてそうする事は叶わなかった。
「そろそろ、大丈夫かな」
少し走った所で止まると瞬はこちらを振り返り、息を切らせてふらついている叶多の背中を優しく擦る。
寮には戻らず正門の方へ向かっているのは分かったが、やはり情況が分からないから、何が起きているのか聞こうと叶多が口を開いた時……瞬が「ごめん」と呟いたから言葉を止めて首を振った。
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