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体中、至る所が熱を帯び、痛いのかどうなのかさえ分からない位、叶多の心は麻痺していた。
思えば……あの時自分を救い出したのが、須賀の父親の関係者だったのかもしれない。
何故か病院で目覚めた叶多は、何日かの療養の後、母親から須賀の父親の話を初めて耳にして……きっと神様がどこからか見てて、助けてくれたのではないか……と、心の底から素直に思った。
どうやってあの部屋から、自分は脱出出来たのか?
御園の父親はどうしているのか?
考えてみても全く訳が分からない事ばかりで、だけど誰からも聞かれないのに、自ら起こった事を話すなんて出来やしなかった。
当分の間は毎晩悪夢にうなされ眠れなかったし、いつまた彼が現れるかも知れない恐怖に叶多は怯え、見えない影に怯えながら、ホテルの部屋で毎日を過ごした。
ーーーでも、この学校に来て、友達が出来て……。
変われるかもしれないと……思った矢先に須賀が目の前に現れて……。
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