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「どうして繋がれてるのかって、思ってるだろ」
「……うん」
「これは、保険」
「……保険?」
「そう。万が一にも叶多が外に出たりしないように」
肩を強く引き寄せながら、耳元で低く囁いて来た唯人がいつもと違う気がして、悪寒が背筋を通ったようにビクリと身体が震えてしまう。
「あと、叶多が素直になれるように」
「えっ……あっ」
意味の分からぬ唯人の言葉に、何と答えれば良いのか分からず声を詰まらせたその途端……スッと動いた彼の左手が、叶多の着ている襦袢の袷に差しこまれ、驚いた叶多が思わずその手を払って身体を離すと、喉でクスリと笑った唯人がいきなり手首を捻りあげた。
「いっ……やぁぅっ」
「叶多、ダメだよ……折角の飲み物こぼしちゃ」
「あっ……なっ……」
拍子に床へと落ちてしまったボトルを見ながらそう告げて来るが、痛みが勝ってそれに答える余裕が今の叶多には無い。
「何でこんな事するのかって思ってる?」
問い掛ける声に怒気は無く……いつもと同じく穏やかなのに、その声音からは想像出来ない彼の行動に戸惑った。
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