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④
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「あ、冬人さん!」
「お、いたいた」
「わざわざすみませんっ」
「良いって、それより家どこだ?つか相手の子、家に居ないよな?」
「多分今頃バイトしてると思います…」
「そっか…」
あからさまに悲しそうな顔するなあ…
「そんなに会いづらいのか?」
「まあ、さすがに。気持ち悪いって言われてだいぶ傷つきましたし…今更、どんな顔して会えば良いかわかりません。」
憂心はそれに…と話を続けた。
「もう、2度と会うことはないと思います…」
「なんでだ?」
「もう2度と会いたくないって、面と向かって言われてしまったので…せめて、彼の最後の願いくらい叶えようと…」
「そういうもんなのか…」
「はい…」
「…」
自分から話をふったくせに、車内の空気がしんみりしてしまったことがいたたまれない…やべ、変な汗出てきた。恋愛トークぐらいしか思いつかないしな…しかたない…もう恋愛トークで良いや…
「オレはもう何年も恋愛なんてしてないから、羨ましいよ。恋の仕方を忘れちゃったのかなーって、最近よく思う。」
「恋の仕方ですか…なんか面白いですね」
あ、ちょっと笑った。
きゅん
え、きゅん てなんだよ。
まて、おかしいおかしい。
これは…その、なんだ…
「どうかしましたか?」
「え、ああ、いや。なんでもないよ」
「そうですか…?」
憂心が不思議そうな顔をしている。どうしたと訊かれても自分ですらわかっていないものを人に話せるわけがないだろう…
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