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ふたりの、休日。【憂心目線】②
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冬人さんは昨日、おれに抱きついたまま寝てしまった。
嬉しいような寂しいような気持ちになって、愛しい気持ちになった。
触れられる喜びに浸りたかったけど、風邪を引かせるのも嫌で、先にベットに寝かせようと思って寝室へ行ったのに、冬人さんはおれの服から手を離さなかった。
話しかけても起きる様子はなくて、離すまで待とうと一緒に布団に入っていたら、いつの間にか寝ていたようだ。
正直、冬人さんがおれと付き合ってくれるなんて思っていなかった。だって、いわゆるノンケというやつで、女の子を好きになる人のはずで、前に失敗したこともあって、おれの恋は叶わないものだと思い込んでいた。
好き。という言葉を、恐怖を持たず相手に伝えられるだなんて、幸せすぎて死にそうだ。
毎朝毎朝、冬人さんの眠る顔を眺めては、少し切なくなってたくらいだったのに、今は見ても微笑ましくなるだけで、触れられる嬉しさを知った。
すやすや眠るいつもより幼い冬人さんの頬を撫でて、かわいいおでこにそーっとキスをしたら、冬人さんの口が少し笑ったような気がして、もう既に色ぼけ全開な自分に驚いた。
「冬人さん大好き…」
ふと口に出た言葉、今更口を抑えても遅い。
冬人さんが起きていないことを祈って、こっそりリビングへと向かった。
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