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彼女と喧嘩◆猫山◆
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付き合いは五年、同棲して三年ちょい…。
「裕くん何度浮気したら気が済むの?私にも堪忍袋ってあるんだからね?しかも女の子じゃなくて男の子とか…信じられない!!!」
「佳奈子ぉー…ごめんって!!!」
「もうやだ!出てってよ!」
「俺の荷物は?」
「新しい場所が決まったら教えてよね!そこに着払いで送ってあげる!!!」
何だかんだと佳奈子は優しいな。
「そのまま出てってよね!!」
「えっ…財布」
「中身は私が使ってあげるから安心してよね!!!」
バタン!!ガチャッ!!!
え?施錠された?
確かめることも無く、ゆっくりと佳奈子の部屋の前からフラフラと離れて、途方も無く歩き続けた。
「うぅ…腹減ったし…財布は…あ、佳奈子に没収されたんだっけ……」
だから電車にもバスにも乗れない。
この辺りは定食屋さんとかあるから、良い匂いが俺をいじめる…。
もうやだ、歩けない。
まさかここで行倒れて、運命の人に出逢うなんてな…。
当時の俺は運命の人は佳奈子だと信じていた。
「君どうしたの?」
「腹減った…動けねー…」
朝則の部屋は二部屋あって小奇麗で男の一人暮らしとは思えなかった。
ベッドもキングサイズで、マットレスは少し硬めで、男二人が寝ても軋まない頑丈なベッド…、佳奈子と寝たい。
朝則と暮らすようになって、佳奈子に荷物を送ってもらったが一向に荷物が届かない。
「関屋さん、俺の荷物は?」
「あぁ…届いたよ」
「着払いで来たはずなんで…」
「構わないよ」
「いや、それは…」
「じゃあ、仕事が見付かって給与をもらってからでいいよ」
荷物を受け取って箱を開けると佳奈子の懐かしい匂いがした。
しかし朝則は眉間にシワを寄せて不機嫌だ。
「要らないものある?」
「服と下着と…あ?」
洗濯カゴに服と下着を入れて、問答無用で洗濯機の中に入れて洗ってしまった。
「他のヤツの匂いなんていらないでしょ?」
「俺のパンツ…」
「大丈夫だよ…買いに行こう」
「金…」
「だから働いて給料もらってからね?」
とりあえず働く場所を探さなくては!
朝則に甘えていてはダメだと思っていた。
衣食住世話になってるから!!!
「なんで下着専門店?」
「毎日身に着けるものだからね?」
「三枚千円くらいなので十分だよ?」
「下着やシャツはいいモノにしようねー♡」
「関屋さん楽しそうだね…」
「そう?」
朝則と関係を持った後から聞いた事だけど、俺を見て一目惚れして、誰かに拾われる前に捕獲して逃げられないようにしたんだって…。
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