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いきなり部屋のドアがガラリと開いてキャプテンが中に入ってきた。
「――なっ!?」
「うわっ、やっべ!」
ピキッと凍りつく室内。
「な、なにをやってるんだお前らは!!」
民宿中に聞こえるんじゃないかと思う程の怒号に、ひゃっと肩が竦む。
凄みのある顔で睨まれて、逆上せていた熱が芯から冷えていく。
「高尾から離れろ!」
「……っ」
大坪さんの目にはこの光景がどんな風に映ったのだろうか?
オレから引き剥がすように高尾を奪い取り、大丈夫か? と声を掛けている。
「ハァハァ……大丈夫、じゃないかも」
「なに!? 何処か痛むのか?」
「痛むって言うより……早く、イかせて欲しいって感じ?」
「――っ!?」
高尾の色っぽい声色に、大坪キャプテンの身体がビキッと凍りつくのがわかった。
「この際、キャプテンでもいいっすよ」
なんて言いながら、甘さの滴るような仕草で大坪さんの顎を撫でる。
「なっ、なっ……なっ!?」
大坪さんはこれでもかと言う程真っ赤になって、口を鯉のようにパクパクさせながら信じられないモノをみるような目で高尾を見つめる。
「ね? イかせてよ、大坪さん」
「――っ」
首に腕を回し、耳たぶを喰みながら高尾がそう囁いた瞬間。大坪さんは鼻血を噴きながらぱったりと倒れてしまった。
「おいおい、ダメだって高尾。コイツは俺たちと違ってこういう事に免疫ねぇんだから」
呆れたように宮地さんが苦笑する。
「そうなんっすか? え~、俺、でも……このままじゃ辛い」
困ったように頬を掻く高尾に、思わず溜息が洩れた。取り敢えず、こんな所でこれ以上何かをするのは無理だ。
「全く……風呂場でスればいい。鍵を閉めればいいだけの事なのだよ」
衣服を適当に整え、乱れた髪を手で梳いてやると高尾が驚いたように目を丸くした。
「なんだ?」
「いや、真ちゃんって……案外積極的なんだと思って……こういう事に興味ないと思ってたから意外だな」
「五月蝿いのだよ! だいたい、あんな姿を見せられて平静でいろという方がどうかしている」
フンッとそっぽを向いてメガネを押上ると、高尾が耳元でクスッと笑った。
「……なんだ?」
「いや、俺がこんなんだってわかったら、もう口もきいて貰えないと思ってたからさ、案外普通でホッとしたんだよ」
「……」
そう言って、俺の腕に頬をすり寄せてくる。
「全然、普通ではないのだよ」
「へっ?」
「触ってみろ」
半ば強引に手を引いて、自分の股間に引き寄せた。オレの熱に気付いた瞬間高尾の肩がぴくんと跳ねて頬にサッと赤みがさした。
「うわ……すっげ」
「わかったら、さっさと風呂場に行くのだよ」
ぐいと肩を抱いて、立ち上がると後ろから宮地さんが抗議してくる。
「おいおい、二人だけで楽しむつもりか? 大坪どうすんだよ!?」
「……宮地さん、後お願いします」
「なにぃっ!? てめっ、ざけんな! 緑間ぁっ!」
「すんません、宮地さん。そう言う事なんで、あとはよろしくでっす☆」
「ヨロシクじゃ、ねぇよ! つか、お前ら後で覚えとけよ!」
キーッと、大きな声で喚く宮地さんを無視して、オレ達はいそいそと風呂場へ向かった。
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