アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
あれ…?
-
しばらくすると、男の人の気配が消えた。
それでもまだボクは怖くて、そのまま布団の中で縮こまっていたけど、
思い切って布団の裾を数センチほど上げた。
そして覗こうとそこからヒョッコリ顔だけを出すと、ボクが探す間もなく男の人の声が聞こえた。
「あ、出てきた」
ボクはここに来て一番ビックリして、あわてて元の姿勢に戻ろうとした。
だけど、次に見えたのは暗闇じゃなくて、さっきのクリーム色の天井だった。
え……?
「おわっ、アブね!!」
不意に背中と膝裏に棒のようなものを感じた。
いつのまにか閉じていた目を開けると、知らない男の人と目があった。
焦ったように開かれた細い目。スッと伸びたキレイな鼻筋の下の、少し厚めの唇が印象的だった。
アッと思った瞬間、ボクはパチンとその人のほっぺを叩いていた。
無機質な乾いた音が響いた。
だけど、男の人は表情をピクリとも動かさずボクを見つめた。
それがかえって怖くて、自分がしたことなのに目の前が涙でボヤけてきた。
「っ……ぅうっ………」
ダメ!泣いたらダメ!
泣いたらまた叩かれる!!
潤んだ瞳を隠すように目を固く閉じた。
…………
…………
…………
「…………?」
何も起こらないので、おそるおそる目を少し開けると、それとほぼ同時に男の人がボクを抱えたまま立ち上がった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 431