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清水部長と凛太朗
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俺はこの突然現れたユラユラとした幸せに浸っていた。
水音が俺の隣りにいるだけで、俺はこんなにも幸せになれるのか。その幸せが嬉しいような、自分自身の単純さに呆れるような、照れくさいような。
そんな気持ちでいっぱいだった。
そうして俺と水音は無事、1日を終えようとしていた。だが、そんな幸せのひとときは俺のケータイの着信音で遮られることとなった。
うとうとしている水音を膝にのせ、俺がテレビを見ていたときだった。
ピリリリリ、ピリリリリ…
「こんな時間に一体誰だ?」
スマホの画面は夜の10時半過ぎほどを指していた。それと同時に電話の発信者の名前を見て、俺は思わず目を疑った。
凛太朗?
水音を膝から下ろし、俺はソファから少し離れた。
「もしもし…」
「もしもし。営業の清水ですけど。そちら、凛太朗さんと同じ部内の人ですよね?」
「え!? あっ…いえ失礼しました。はい…そうですが…」
驚いたことに電話に出たのは営業部長の清水多恵部長だった。清水部長は女の身ながら仕事ができるともっぱら評判の若手部長だ。
ハッキリ言って部外の俺はそんなことしか知らないらしいが、とりあえず美人のイメージがある。
なんで清水部長がなんで凛太朗の電話に?
どこに接点があるのだろうか…? どういう関係なんだ?
かなり失礼なことを考えている俺に、清水部長は滑舌のいい声で答えた。
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