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寂しいよぉ④
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司さんから電話がかかってきた。
そのことでさらに、心が晴れていくのがわかった。
「凛太朗がいたからかまってやれなかったけどさ。お前、今までで一番甘えただったな?」
司さん、気づいてたんだ…じゃあなんで?
なんでなの?
「だって、司さん…」
「うん?」
どうしよう。言わなきゃいけないかな?
「ボク、ボク…
「あ、水音ゴメン。もう切るね。また夜に」
電話の奥で、小さく『司〜!』という声がした。
「はい! じゃあね、元気にな」
ガチャ…ツー、ツー、ツー
「……切れちゃった?司さん?」
しばらく待ってみるも、返事はなかった。
名残惜しく感じながら、ただの箱に変わってしまった受話器をそっと元の場所に置いた。
どうしよう。司さん。
「やっぱり…寂しいよぉ」
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