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過去編2
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シーン……
俺は周りの反応にさらに不安になり、少しだけ眉根を寄せた。
そんな俺を見て、我に返ったように周りは元の日常の風景へ戻っていった。
男子生徒が何か言っていたが、俺は生返事しかできなかった。
気がつけば、もう3時間目は終わり休憩時間になっていた。
みんなは口々に話しながら、教室を出ていく。
…また俺のキライな時間がくる。次は音楽。移動教室だ。
授業が始まり、髪がモジャモジャの先生の指揮で曲が流れてくる。
俺は遠慮がちに歌い出す。
〜♪
俺の隣りでは山口がこちらをチラチラ見ながら歌っている。
…なんだよ。
山口青史。最近やたらと視線を感じると思って顔をあげたらよく目が合うヤツ。
クラスの人気者かついじられ役だ。
俺はあまりコイツをよく思っていない。
なぜかって?
…馴れ馴れしいからだ。たぶん、それだけ。
曲が終わり、また先生の指示で座る。その間にもコイツは不躾にもこっちを見ている。
俺は視線に耐えきれずに、俺もそちらを見た。
バチっと音でもするかのように目が合う。それでも山口は目を逸らさない。
このまま見つめ合っているのも変なので、俺は仕方なく前を向いた。
ったく…何なんだ?コイツは!!
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