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俺の隊長サマ。
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そして、カラオケ当日。
ガヤガヤと楽しそうにおしゃべりをする子たちの声。
頭に響く最近はやりの曲。
それをノリノリで歌う同級生…いや元同級生か。
俺はそれらをぼんやりとながめながら薄いジンジャエールを飲んでいた。
俺の両脇にはいつもどおり青史と藤本が座っている。
「イエーー!!」
カラオケの音もうるさいけど青史もだいぶテンション高いな…。
いや、俺が低いだけかもしれないけど。
藤本もなぜか違和感なく音楽に合わせて手拍子をしている始末。
これじゃいつもと大して変わんないじゃないかよ…
ふと視線を感じてテーブルを挟んで反対側の方に目を向けると、女子たちが何やらキャイキャイ騒いでいる。
目が合ったと騒ぎ立てる女子も負けないぐらいうるさい。
でも、こんなにぎやかな場所、久しぶりかな…
そうしてしばらくジンジャエールの水面を見つめていた。
だが、ついにカラオケの機械が俺の方にまわってきたらしい。
藤本から手渡され、いやな顔もできず苦笑いしながら青史へと流す。
いつもならそれで済んだ。
だが、横のこの男がよけいな一言をよこした。
「えー先輩、歌わないんですか?」
お前空気よめ!!
「あぁ、俺は遠慮しとくよ」
「えー俺、先輩が歌うの見たことないから今日ここまで来たのに」
「そうだよ。音無くんも歌いなよ〜」
「わたしも聞きたい!」
「そういえば俺も聞いたことねぇな!」
「お前が音楽サボるからだろ!」
ケラケラと男子たちが笑う。
とても歌わないなんて言える雰囲気じゃない。
困ったように青史を見ると、青史は意図を汲み取ったのか、俺の肩に腕を回してきた。
「っしゃ! 俺と歌うか!!」
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