アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺の隊長サマ。
-
「はぁ!?」
その瞬間身体中を恐怖が駆け巡った。
藤本が怒ってるとか、先輩のプライドとか、もうそんなの関係ない。
只々、これからされることの無知と恐怖と戸惑いがごちゃまぜになって、
無我夢中でベッドから転げ落ちるようにそこから逃げた。
藤本は無抵抗の俺に隙を突かれたのか、さっきよりは簡単に逃げることができた。
見上げた藤本の顔は歪んでいて、なんだか恐ろしかった。
「いいかげんにしろよ!!
お前今何しようとしたんだよ!」
「何って…ナニだよ」
「ふざけんな!!
俺にそういう趣味もないし
そ…そういうのはもっと大切にするものであってな…!」
「俺、先輩のこと、これでも大切に思ってるんだけど。
先輩のこと、誰よりも知ってるはずだし」
「お前…本気で言ってんのか!?
それはお前のエゴであって、何度も言うけど俺に男を抱く趣味なんかねぇ!!
ましてや…お前のモンでもねぇ!!!」
だが目を剥いて俺がまくしたてても藤本はさほど気にする風でもなかった。
ただめんどくさそうな目で俺を見下ろしていた。
ついにはため息までついてこう言った。
「何言ってるんですか。
先輩は永遠に俺のモノですよ
いつまでも、ね」
怒りで見開いていた目をさらに大きく見開いた。
こちらを見下ろす藤本は、やけに自信のあるように、軽蔑するように…笑っていた。
それからのことはよく覚えていない。
ただ、真っ暗の中で一筋の車のライトがやけに眩しく見えたのを、ハッキリと覚えている。
それと、青史の、俺の呼ぶ声と。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
122 / 431