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”ウラノ”
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「クソッ!」
「ふふふ、ご機嫌ナナメだね?」
「うるせー。
今日もそんなカッコしやがって!」
「やん、斗真クンやっさしー♪」
「………」
俺は前だけを睨みつけ、ズンズンと街中を進む。
だが全力で早歩きするも、コイツの前では無駄に等しいらしい。
俺の歩調に合わせながらヘラヘラと平気でブリブリしている。
ウラノの艶っぽい仕草に、街の誰もが振り返る。
「…おい、目立ってるぞ」
「あは、ムシするんじゃなかったの?」
「るっさい!
目立つからそういうのヤメろって言ってんだよ!!」
「ふふ、知ってる〜♪
斗真クン、僕のこのキャラも僕もキライだもんね?」
「知ってるならせめて大人しくしてろ!」
「へ?
大人しくしてたら斗真クンち行ってもいいの?」
「…! おまえ! それが目的かッ!!」
ハァハァと息を荒げながらも足を止めると、ウラノも足を止めた。
「あいっかわらず体力ないねー。
そんなんだからモテないんだよ?」
「うるせー! 俺のこと知ってるクセに何をいまさら…」
するとウラノはその女のように線の細い人差し指で俺のくちびるに触れた。
「ふふふ、今日もプニプニだね?
それに…そんなことこんなところで言ったら困るの斗真だよ?」
ウラノは楽しそうにケラケラと声をあげて笑った。
ウラノの赤い瞳が月の光を受けて妖しく光った瞬間だった。
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