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「でも、ゴメンな青峰。――俺の青春は、全部緑間にやるって決めたんだ」
真ちゃんに一目惚れして半ば強引に迫って手に入れた。
この地位を手放すつもりもねえし、真ちゃんの相棒をやめるつもりもない。
「それに、真ちゃんだってスゲーんだぜ? なんたって毎日人事を尽くしてんだから。俺は、真ちゃんと一緒に夢を掴む!」
「――当然なのだよ。わかったら、高尾に触れている手を離せ青峰」
「んぁ? 真ちゃん」
急に腕を後ろから強く引かれた。
そして、ぽかんと口を開けたまま呆けている青峰の腕を俺の肩から引き離す。
「え? 何、お前らガチなのか?」
「……帰るぞ。高尾」
火神の質問に勿論真ちゃんは答えない。俺も答えるつもりねぇから愛想笑いで返して立ち上がった。
「そのへんはまぁ、想像におまかせしとくって事で。真ちゃんが帰るつってっから、俺も帰るわ」
二人に手を振って別れ、真ちゃんの隣に並ぶ。
「真ちゃん、ちょっとヤキモチ妬いた?」
「愚問だな。そんなもの妬く必要が何処にある」
「俺、青峰に誘われてたんだぜ? 少しは焦っただろ?」
「まさか。……お前が断ることくらい最初からわかっていたのだよ、妬いてはいないが少し怒ってはいる」
「へ?」
眉間がグッと深くなって、大きなシワができる。
「青峰に簡単に触らせるな。あんな嬉しそうな顔をして――」
不快なのだよ。と、言いながら眼鏡のブリッジを押し上げる。その仕草に俺は小さく噴き出してしまった。
「何が可笑しい!?」
「ワリーワリー。だって、それってやっぱ青峰に妬いてんじゃねぇか」
「む?」
自分で気付いてないとこが真ちゃんらしい。
「へへ、真ちゃん」
「くっつくな! 歩き辛い」
腕を絡めて擦り寄ると、迷惑そうに眉を寄せる。
だけど、引き離そうとはしないから、俺はますます真ちゃんに寄り添った。
「俺、好きだぜ。真ちゃんのこと……」
「……そんな事、口に出さなくてもわかっている」
「え~、真ちゃんからは言ってくれねぇの?」
「それは家に戻ってからだ。たっぷりとその身体に味あわせてやるのだよ」
「……つか、またヤんのかよ。真ちゃん最近ヤりすぎじゃね?」
とんでも発言をシレっと言い放つ真ちゃんに少々呆れながらリヤカーに荷物を乗せる。
ただ、一言好きだって言ってもらえればそれで満足なんだけど。
身体の関係はOKでも、好きだって言うのは抵抗あるとかどんだけだよ。
エース様の考えてる事は相変わらずよくわかんねぇ。
でも、そんな不器用なエース様が俺は大好きだ。
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