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「たまに向こうの寮監と話しするとき、中庭に行くんだよ。あそこ気持ちいいから。」
あ?
あそこは俺の場所だし、ざけんな。
「あそこって生徒会室見えてんだよ。たまたま見上げたらお前が窓から顔出しててな。てっきりお前も転入生にベッタリだと思ってたから驚いたぜ。」
チッ……心当たりはなくはない。
こんな奴に見られてたとはな。
「…じゃあ、お前が片桐っつう奴か。」
「あ?名前知らなかったのかよ。」
「偉そうなクソガキには興味がないんでね。」
そういって寮監は鍵を渡してきた。
「……お前がリコールか。とんでもねぇ世の中だな。」
「全くだ。でも、俺はリコールなんてどうでもいい。認められなくてもそれでいいしな。俺が俺のことはわかってる。」
鍵を奪い取り、部屋の番号確認して再びダンボールを抱えた。
「…片桐。」
「あ?なんだよ。」
「俺は霧崎だ。覚えとけ。頑張るやつは嫌いじゃねぇ。」
……こいつはアホか…
「黙りな。俺はいちいち他人のことは覚えねぇ。それに、俺は俺のためにしか動かない。てめぇに好かれようが嫌われようがどうでもいい。」
そう言い捨てて部屋に向かった。
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