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職員室つき、その扉の前で立ち止まる。
重いため息が誰もいない廊下に静かに響いた。
職員室は普通のクラスとFクラスで分かれているわけでなく、同じ空間を共有している。
そして、職員室があるのは普通のクラス側の校舎だ。
誰かと会うのを避けるためこの時間に出た。
おかげでここに来るまで誰にも会わずに来ることはできた。
しかし、職員室にはもうすでに職員たちが集まっているようで、ドアを隔てても中の会話が聞こえてくる。
なぜ、入るのを躊躇っているのか…
言うまでもないだろうが、普通クラスの教師も全て水瀬信者だ。
信者なんてなんの宗教だよって感じだが、全くその通りなのだからこういう他ない。
「……馬鹿どもが。」
教師でさえも真実を見ようとしないんだ。
この学園はとっくに終わってるのかもしれねぇ。
そう思うと苦笑が漏れ出た。
だからといってこのままでいるわけにはいかない。
もうすぐ生徒たちが登校しはじめるだろう。
俺は大きく息を吐いて、扉を開いた。
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