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他の教師から俺への中傷が飛ぶ。
それを振り切るように声の間を通り抜け、Fクラスの教師がいる机へ向かった。
そこは職員室の一番端
扉から一番遠い場所に置かれている。
その机には三人の教師がいた。
俺たちの様子を見ていたようで、一人の教師が俺を見つめて笑っていた。
「今日からFクラスに入る片桐だ。担任は誰だ。」
挨拶もなしにそういうと俺を見ていた教師が声を上げて笑った。
……つか、教師だよな?
その男はまだ若くて二十代前半だろうか。
かろうじて黒い髪は無駄に整えられ、両耳には禍々しいピアスがついている。
服装もだらしないが、容姿が整っているせいか、全てのマイナスポイントをプラスに変えている。
……そんな感じだ。
細い目をさらに細くして思う存分笑うと腹を抱えながら再度俺を見た。
「朝から笑わせんなよな。優等生。」
「お前か?」
「そうそう。俺がお前の担任、黒木だ。よろしくな〜」
そう言って手を差し出してくる。
俺はそれを一瞥して、いらんとだけ答えた。
するとまたしても笑い出す。
……こいつのツボがわからん。
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