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軽く咳き込みながら薄っすらと目を開くとさっきの青髪の男が気だるそうに立っているのが見える。
「駿さん……」
奏はさっきまでの態度と打って変わって弱々しい声ですみませんと謝った。
……大体のことはわかった。
さっきこいつが言ってた上下関係が厳しいってのは間違いではないらしい。
奏と涼は他の生徒より上の力があって、駿はさらにその上なのだろう。
「おい、新入り。」
「……なんだ。」
身体を起こしながら、青色を睨む。
「迷惑や。黙ってここのルールに従え。それができひんなら出てってもらうで?」
「…………」
情けねぇが何も返せなかった。
そいつの低い声と鋭い視線はマジだと告げている。
「ほな、俺は帰る。後はお前らの好きにせい。」
「は、はい。お気を付けて。」
教室から去って行く駿にクラスにいる生徒全員が頭を下げる。
なんとも異様な光景だ。
「……めんどくせぇ。」
「あ?なんか言った?」
「……別に。」
短く答えて席につこうとすると肩をつかまれ再び背中に衝撃が走る。
今度は壁か……
ため息を漏らすと奏がグッと顔を寄せてきた。
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