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「……なぁ」
「ん〜?」
……こいつまた寝ようとしてたな。
目をこすりながら顔を上げる嶋津。
一見するとただのチャラ男。
顔はそれなりに整ってる。
見た限り喧嘩が出来そうではない。
……なぜこんなヤツがここにいるんだ?
それはなんとなく湧いた好奇心にも似た疑問だった。
「……お前について聞いていいか?」
「なになに〜?俺に興味湧いちゃった?」
「……まぁ」
「うわっ!素直!いいよ〜!聞いて聞いて!」
ニカッと笑う姿はやはりただの高校生だ。
「……お前はもとからここの生徒か?」
「ここってFクラス?」
「あぁ。」
「違うよ〜俺はもともと仁ちゃんと同じ優等生だもん!」
……意外だった。
でも、冗談を言っているわけではなさそうだ。
優等生だったのかどうかは別としてだが……。
「……ここにきた理由、聞いていいのか?」
本当は躊躇った。
もしかしたら俺と同じような理不尽すぎる理由だったり、何か特別な事情があったのかもしれない。
そういうデリケートでプライベートなところには誰だって踏み込んで欲しくないはず。
俺の場合は全部受け入れた上で自分の中では解決したことだから別に構わないがな。
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