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「……お前みたいなやつ、本当は大嫌いだ。でもその目は気に入った。選ばせてやる。」
そう言った男はグッと顔を近づけてきた。
……驚きで動けない。
触れる寸前、
そこで男の動きは止まった。
「……俺の犬になれ。」
「……は?」
「わからねぇのか?俺のモノになれって言ってんだよ。」
モノ…?犬…?
なんだと…?
「意味わからねぇ、なんで俺が」
「……顔は好みだ。」
そう言ったかと思うと、言い返す前に言葉は飲み込まれた。
何が起こったのかわからない。
唇に感じるのは自分以外の体温。
驚きに目を見開く俺が相手の細い目に映る。
……キス…だと?
…ふ、ざけんな…
状況を理解し、俺は思い切り目の前の厚い胸板を押した。
思ったよりもすんなりと離れ、またジッと俺を見つめている。
「……何の真似だ」
「別に。で?どうするんだ」
「バカか。誰がお前なんかの言いなりになるかよ。俺は誰にも従わねぇ。誰にも支配される気はねぇっての」
「……それがお前の答えか?」
「チッ……そうだっつってるだろ?しつけぇ」
俺は相手から目をそらし、いまだに感覚の残る唇を袖で拭った。
気持ち悪りぃ…
なんで初対面のこいつと…
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