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別にキスなんかに拘りなんぞねぇ。
しかし、これはいくらなんでも嫌悪の要素でしかねぇ。
そうしていると前でまた鼻で笑うのがわかった。
「…いいんだな?後悔するぞ。お前がそれでいいなら構わないがな」
「はっ…言ってろ」
再び睨み合う。
無表情のくせにどこか勝ち誇ったような雰囲気が気に入らない。
男の目が俺をどう捉えているのかはわからないが、あまりいい気はしなかった。
「おい、拓人。何勝手なことばっかりしてんねん。問題起こすのは構わへんけど、それをカバーする俺の身にもなれって言うとるやろ?」
奥から聞こえてきた声
その関西弁の青髪には見覚えがある。
……駿だ。
呆れたような声で話しながらこちらに来る。
そして俺を見つけると一瞬目を見開いた。
「なんや。新入りやないか。拓人と一緒かいな。……何しとるん?」
「……別に」
「……まぁ、ええわ。どうせ拓人のことや。こいつに目ぇつけたんやろ?」
「……あぁ。」
は?
ふざけんな。
「で?」
その短い問いに男は俺と駿を交互に見て微かに口角をあげた。
「……交渉決裂だ。」
そういうと男は俺たちに背を向けて歩き出した。
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