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「あ?俺だって人間だ。感情はそこそこある。笑いたい時は笑う」
「そこそこって…」
そう言って男は小さく吹き出した。
「つか、やんねぇの?マジで俺、帰るぞ」
「あーなんだ、なんつぅか…悟さんがお前のこと気に入ったわけがわかったわ。それに涼さんたちも。」
その言葉に周りからも同意の声が上がる。
「普通に話せるやつで安心した。最初は生意気なだけだったから認めなくなかったが……。お前はこのクラスに相応しいよ」
いや……わけがわからん
「……つまり?」
「ふはっ!お前マジかよ!認めてやるっていってんの」
「いや、別にいい」
「そういうところは相変わらずだな!まぁいい。今日は呼び出してすまなかった。じゃあな」
「は……?」
呆気にとられる俺をおいて生徒たちは教室を出て行った。
……なんだってんだ、本当
開かれままのドアを見つめ、堪えきれないため息を吐き出す。
静寂が部屋を包む
「バカな奴ら」
「あ?ッ…!」
突然声が聞こえ、振り返ると同時に全身に衝撃が走った。
無防備だったため、身体のバランスは崩れ、後ろに軽く飛ばされる。
固めて置かれていた机や椅子に背中から突っ込み、全身に痛みが走る。
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