アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
91
-
「今日は何〜?」
「……たまにはお前が作ろうとか思わねぇのか?」
なんで自然な流れで俺が夕飯を作るのが当たり前みたいになってんだよ
「だって〜俺、卵くらいしか割れないし〜仁ちゃんのご飯美味しいもん!」
「チッ…何が食いたい?今日はいつもより遅いから軽いもんしか作らねぇぞ」
「グラタン!」
「………絞める」
……パスタでいいか
今から米炊いても待つのが億劫だ。
ちょうど材料も揃ってるしな。
無言で作業始めた俺を嶋津がジッと見ているのがわかる。
「……なんだ」
「なんだかんだで仁ちゃんって面倒見いいよね!」
「……バカの扱いにはもう慣れた」
「あはは!ひっどーい!」
バカみたいに笑いながら嶋津はついてくる。
いつも俺が夕飯作る時は近くにいる。
別に何かするわけでもなく、手伝うなんてことは絶対しない。
ただそこにいて時々喋りかけてくる。
「ってか、なんであいつら途中でやめたんだろうな」
麺を茹でているとき、ふと思った。
クガワタクトに逆らったから怒ったんだろ?
それに見合う報いってやつはどうしたんだよ。
まぁ、こっちとしては面倒が減って好都合だけどな。
「あ〜それはね〜たっくんの態度が曖昧すぎたからじゃないかな〜」
「たっくん?あぁ…クガワタクトな」
「あはは!さっき思ったけど仁ちゃんがたっくん呼ぶときなんでそんなに棒読みなの?」
「んなつもりはねぇ…」
火を弱めながらそう返した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
91 / 376