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「いってぇ……」
少し興奮しすぎたせいか忘れていた痛みが全身を襲う。
ゆっくり身体を倒して目を閉じた。
いつもより早い鼓動に同調して強い痛みが駆け抜けて行く。
自然と息は荒くなり、変な汗が額に浮かぶ。
「くそっ……なに動揺してんだ」
はっと吐き出す息が心なしか熱い
もしかしたら怪我のせいで熱が上がっているのかもしれない。
薄っすらと瞼をあげると視界はぼんやりと潤んで見える。
だるい…
身体も…気分も……
なんとか腕を持ち上げて顔の上に乗せた。
そのとき静かに扉が開く音が聞こえた。
「……仁ちゃん」
控えめな声
「はっ…聞いちまったか…」
「うん、ごめん…って仁ちゃん?ちょっとどうしたの?!」
異変に気付いたのか慌てて駆けつけてきた。
「…くっ…大丈夫、だ。ちょっと怠いだけ…」
「大丈夫じゃないでしょ!?熱っ!熱あるじゃん!」
「寝てれば治る、気にするな……」
「ど、どうすればいい!?」
本当にテンパっているようでかなり焦っているのがわかる。
腕をどけてその様子を見ると声同様その表情や動作にも焦りが表れている。
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