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教室に戻るとわかっていたが生徒たちからの視線が集まった。
東と何を話したのか、少しは気になっているようだ。
その視線を全て見ない振りして席についた。
「仁ちゃんおかえり〜」
「……お前また寝てたのか」
顔を机につけたままこっちを見ている嶋津は明らかに寝起きの顔だ。
「だって〜仁ちゃんあいつに連れて行かれるし!暇だったんだもん!」
「お前は俺がいなくても寝てるだろうが」
「まぁーね!」
まぁーねじゃねぇっての
中途半端なところで開かれていた参考書を右手で閉じてそのまま窓の外へ視線を向けた。
この教室からでもグラウンドの様子がうかがえる。
馬鹿でかいグラウンドでは普通クラスの奴らが体育の授業をしていた。
それをジッと見つめていると知っている顔を見つけた。
「……瑞樹」
あの夜以降瑞樹とは連絡をとっていない。
最初の3日くらいはいつものように電話をかけていたが、全てシカトしているとかかってこなくなった。
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