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「……涼ちん」
あの嶋津が同情している。
まぁ、こいつはなかなか空気読めるやつだし、それなりに相手のことを思いやる気持ちが強いからな
ふと視線を向けるとやっぱり嶋津も涼を見つめて切なげな視線を向けている。
「……いいじゃねぇか。壁がある方がなんでも楽しめるだろうが」
「……そんなもんか?」
「さぁな。お前の捉え方次第だ」
「めんどくさがりの仁ちゃんがそんなこと言うなんて!」
「……お前はやっぱり一度絞める」
すぐいつものように言い合う俺たちに涼は軽く笑った。
「で?委員長と何話したんだ?」
……突然話変えやがって
「あ!それ俺も気になる!何々??」
めんどくせぇ……
「なんでもねぇよ」
「「嘘つけ」」
……なぜ揃う
つか、なんでそんなに興味津々なんだよ
俺は大げさにため息をついた。
「……別にお前らが気にすることじゃねぇよ」
生徒会が機能してないだとか学園が崩壊寸前だとか
そんなことこいつらに言って何になるってんだ。
「え〜気になるじゃーん!」
「仁、お前早速何かやったのか?」
「ちげぇよ。別に本当にたいしたことじゃねぇって気にするな」
俺はそう言って机に伏せた。
上から2人の声が聞こえるがシカトする。
……今更戻るように言われてるなんて言えるかっての
どんだけ舐められてんだって思われるに決まってる
見限られておきながら、都合よく使われるヤツだ、なんて思われても癪だ。
とにかく今は……
「寝る」
「え〜!仁ちゃ〜ん!」
……聞こえねぇ、知らねぇ
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