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「で?」
時間をとらず切り出した俺に黒木は薄く笑う。
持ってきていたコーヒーカップを机に置くと、足を組んでその上で手を合わせた。
……なに気取ってんだ
エセ教師
「さっき職員室に入って何か思わなかったか?」
「……は?」
何かってなんだよ
わけがわからず顔をしかめると黒木はどこか愉快そうに笑った。
「やっぱりか。お前はわからないだろうなと思ったぜ。お前が職員室に入った時の教師たちの態度……明らかに今までと違うんだよ」
そう言われてみれば……
あまり気にしたことはなかったが、こいつに呼ばれて職員室に入るたび、教師たちからは見下したような、蔑んだような視線を浴びせられていた。
聞こえるようにバカみたいなくだらない嫌味を言われていた。
しかし…
「今日は何も言われなかったな」
視線も感じたのは感じたが、今までのバカにしたような感じはなかった気がする。
まぁ、どっちだって構わないが
「そう。…知ってるか?今の生徒会事情」
「………知るわけねぇだろ」
だいたいの予想はつくけどな
それに東が直接俺に交渉しに来た時点で相当深刻な事態に陥っていることくらいわかる。
あえてそれを言わずに黒木の出方を待った。
「前会長を解任させたことで滞っていた生徒会の機能は改善される。誰もがそう思っていたが、真逆のことが起こった。なぜか全くもって機能しなくなってしまったんだとさ」
「……ふーん。で?」
先を促すと黒木は口角をグッと持ち上げた。
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