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「お前が戻りたいって言うなら、俺は止めなかった。生徒の決めたことを無理やり押さえ込むのは教師がすることじゃねぇからな。でも、よかった。お前からその言葉が聞けて」
……なんだってんだよ
全くもって意味がわからねぇ
なんでそんなことが言える?
まだ出会ってそんなにたたないやつのために……
いくら綺麗事だとしても
そんな簡単に……
「……片桐、俺はお前を切り捨てたりはしねぇよ」
「…っ……」
まるで考えていたことを見透かされていたかのようだ。
その言葉が本心かどうかはわからねぇ
やっぱり信じることはできねぇし、そのつもりもない。
だけど、嶋津と同じで隠すことも、飾ることもない……
バカみたいに真っ直ぐなその言葉が俺の中の何かを容赦無くグラつかせる。
よくわからない感情に唇を噛み締めた。
そうしていると何を考えたか、黒木は俺の頭を思いっきり掻き乱した。
「何してんだ…っ!やめろ!」
慌てて止める俺に黒木は声を上げて笑った。
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