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「ばーか。ガキのくせに考えすぎなんだよ。もっと大人を頼れ」
「……最も頼りねぇ大人の言葉だな」
「相変わらず容赦ねぇな!」
ようやく黒木は手を離し、俺は舌打ちをしながら乱れた髪を軽く直していく。
「よし。あっちのセンコー達には丁重にお断りしてやるよ」
「……あぁ」
黒木はいつの間にか立ち上がってコーヒーカップを手に俺を見下ろしている。
俺は睨みつけるようにそれを見上げ短く返事をした。
「…話はそんだけだ。お前はお前のやりたいようにやればいいさ。何が正しいかなんて俺にもわからねぇ。でも、それなりに協力はしてやるよ、お前のせんせーだからな」
そう言って黒木は出口のほうに歩いていく。
俺は何も言えないままその背中を見つめた。
「チッ……調子狂うっての……」
なんなんだよ、あいつ
………思ったよりちゃんと教師じゃねぇか
この学園の誰より教師らしい
ふと、頭に先ほどまでの温もりが蘇る。
普通だったら振り払うところなのに、なぜか出来なかった。
どこか当たり前のように受け入れていた。
……わかんねぇな
誰よりも俺自身が
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