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「捨てる…なんてほど片桐の名に執着した記憶はありませんから」
『お前は自分が言っていることがどういうことかわかっているのか?今後一切こちらに関わらないということは金銭的な援助も拒否するということでいいんだな?』
「…………」
クズが……
本当にどうしたいんだ
俺のことなんか気にしたこともないくせに
いてもいなくてもいいから本家から突き放したんだろ?
俺がどんな生活をしているか、今まで一度だった干渉してきたことねぇくせに
なんで今更……
『で?どうしたいんだ?本当にそれでいいのか?』
くそ…
切れるもんなら切ってやりたい
今すぐにだってな
未練なんて微塵もねぇ……
だが、情けねぇが今の俺では経済的な面での自立は不可能
…あぁ……また、抜け出せねぇのか
ケータイを持つ手と反対の手を強く握りしめた。
もしかしたら、これが狙いだったのかもしれない。
あいつらにとって、俺の存在はどうでもいいが、いたらいたで気にかけないといけない……非常に煩わしいものなんだろう。
ここで俺が頷けば、あちら側には何の非もなく思い通りに俺を切り離すことができるからな。
そんなふうにしか考えられない
……俺が間違っているのか?
違う…んなわけがねぇ……
あいつらの頭にも俺のことなんかこれっぽっちもないんだ。
わかってたことだろ?
ずっと…そうだったじゃないか
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