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風紀室は本校舎の奥に存在している。
授業中の廊下は当たり前だが生徒はいない。
このタイミングで俺を呼んだのは東なりの気遣いなんだろう。
別に誰と会おうが、どう思われようがどうでもいいが、確かに面倒ではあるから、いちお感謝しておこう。
まぁ、だからといって普通に授業が行われている教室の前を通るのは気が引ける…
ってことで使われていない特別教室のある前の廊下を風紀室に向かって歩いた。
数週間前まではここを歩き、ここで生活していたのだと思うと少しだけ変な気分だ。
そして、この目の前の扉も同じ。
風紀室の扉を前に一つ気になる事があった。
あまり何も考えずに来たが、東以外の風紀委員は俺のことをどう思っているのか……
もし、生徒会役員共のように忌み嫌っているのなら、同じ場で仕事することをどう思う?
仕事の効率だって悪くなる。
………めんどくせぇ
ここに来て大きな躊躇いが生まれた。
「……でも、呼んだのはそっちだ。これで帰れと言われたらその時だな」
俺は意を決して扉を軽くノックした。
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