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「……お前だって、笑うんだな」
「あ?当たり前だろ?俺だってこれでも人間だからな」
そう言って口角を上げると東も同じように小さく笑みを浮かべた。
「まさかお前と今になってちゃんと話せるなんてな」
「全くだ」
これまでだったら考えられないだろう。
俺たちだって驚いているんだから、他から見たらさらにだろうよ。
現に今だにドア付近で立ち尽くす風紀委員は俺たちを見て隠せない驚愕を浮かべている。
「ほら、仕事溜まってんだろ?さっさと始めようぜ」
「あぁ……お前の席そこな」
東はそう言って一点を指差した。
そこは委員長席と同じように室内を見渡せる場所。
……つか、隣だ。委員長のすぐ隣
「……近くね?」
「近い方がやりやすいだろ?なんだ、不満でもあるのか?」
「……いや、別に」
こいつは俺が嫌いだったんじゃねぇのか?
緊急事態だから頼ってきただけだろ?
わからねぇヤツだ。
席についた東を見届けて俺も用意された席に座った。
「で?何から始めればいい」
「あぁ……これを頼む」
そういって渡されたのは体育祭の運営に関わる書類だ。
……つか、プログラムの構成からかよ
「…なんか、すまん」
思わずため息をついた俺に東は小さく謝ってきた。
「いや、お前たちのせいじゃねぇよ」
こんなのいきなり風紀がやれと言われてもできるわけがないだろう。
風紀の仕事だってあるんだろうしな
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