アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
用事
-
「ハルカ、飯、食う。」
「解った、家にいる」
最近ヒサナと一緒にいることが多くなった。
飲み会の一件以来、あいつは俺の家に入り浸る様になっていた。
「ちょっと、ちょっと、お客さんこれは一体どういうことなんですかねぇ。」
急に肩を組まれ見てみるとサトシとミキ、それからユキナさんまで居た。
「そうですねぇ?どうしたんでしょうねぇ?」
サトシの問にユキナさんが返す。肩を抱いてる二人は熟年夫婦の様にも見えた。
「ちょっと‼︎私のためにハルカを叱ってくれるんじゃなかったの⁉︎」
その二人の背後から口を膨らませたミキが割り込んできた。
「イッテェなぁ、ミキ‼︎お前はさもう少〜しおしとやかに動けませんかねぇ。」
「はぁ?あんたの都合なんか聞いてないわイ!」
「ふざけるのも大概にしろよ。このアホが、さっきお前が押したから、ユキナさん、ちょっとよろめいちゃったじゃないか‼︎」
「ユキナさん。すいませんつい力が入っちゃって……。」
さっき迄の態度とは打って変わって、冷静で気品溢れる対応をユキナに向けた。
相変わらず態度をコロコロ変える所が油断ならない相手だと再確認させられる。
「うんうん、気にしないで、女の子の腕力に応じれない僕の方が悪いよ。
さっきからサトシがごめんね。ミーちゃん女の子なのに汚い言葉使って罵るなんて。
トシ、謝りなよ。」
「そーだそーだ謝れトシ。」
「誰がミキなんかに謝るかよ。こんな態度取られてよぉ。」
「トシ?」
「なんだよ。俺はただ、ユキナさんの為に‥‥‥。」
「トシ?」
「‥‥‥‥。」
「‥‥‥。」
「‥‥‥ごめんなさい。」
「ホッホッホーよろしくてよーー。」
高笑いと共に長い髪を翻しながら勝利の女神がニンマリと微笑んでいた。
「お前らなんなの?」
「なんなの?じゃないわよ。」
「俺はなんか面白そうだなぁって思ったから。ついてきた。」
「僕はノリでね。」
志は違うが標的は同じなのか。
「で、何?」
今日はこいつらが離してくれないだろう。
面倒だと思う反面、心のどこかでこれを喜ぶ自分がいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 22