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【喧嘩】ともわと Part1
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Side.tomo
「わとさんのバカ!!」
わっちはそう言って、わとさんの家を飛び出した
夜の、ひと気の無い道路を無我夢中で走る
たった数分前、わとさんと喧嘩したからだ
喧嘩と言っても、わっちが一方的に怒鳴って出て来てしまっただけなんだけど
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数分前
「わとさん、今日...女の子と一緒に帰ったよね」
「えっ?そうですけど...」
わっちは、わとさんにそう聞いた
学校の終わり、わっちはいつもの様にわとさんを一緒に帰ろうと誘った
だけど、そこに見知らぬ女の子が来て、
ーごめんなさい、ともさん。今日は一緒に帰れませんー
わとさんはそう言って、女の子と一緒に帰って行った
わとさんは元々モテるから、女の子と親しくするのは別にいいと思っていた
だけど、
帰りに、夕飯の材料を買いに行く時に、見てしまったんだ
わとさんが女の子と2人で、綺麗なアクセサリー店で楽しく商品を選んでいるのを
誰に渡すつもりだったんだろう
わっちはピアスとかネックレスとか、そういうのは付けないし、わとさんもそうだ
だったら、他の誰かに渡すつもりだったのかな?
でも、あんな高価そうなものを?
まさかと思った
「わとさんは、あのアクセサリー店で、何買おうとしてたの?」
「そ、それは....」
わっちがそう言うと、わとさんは言葉が詰まる
それに、すごくイラっとくる
「なに?恋人のわっちに言えないこと?
その買ったやつは、誰に渡すつもりなの?」
「っ....」
「......女の子に、あげるつもり?」
わっちが冷たく言うと、わとさんは顔を上げて勢い良く椅子から立ち上がった
真剣な顔でこちらを見る
「違います!女の子の為なんかじゃないですよ!」
「それ以外いないじゃん!
だって、わっちもわとさんも、アクセサリー全然付けないんだよ!?
だったら、浮気してる女の子にでもあげるつもりなんでしょ!」
「浮気なんてっ...!」
「うるさいうるさい!わとさんのバカ!!」
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そうやって、家を出てしまった
数分走って、公園の敷地内に入る
そして、ベンチに座る
「はぁ...」
わっちは、深いため息を吐く
わとさんが、浮気をするなんて思えない
だけど、あんな状況じゃ、疑いたくもなる
逃げたって仕方ないのに、わっちは何をやっているんだ
その時、わっちのお腹が鳴る
そういえば、晩御飯作らずに出てきちゃった
わとさんも、お腹空いてるかな....
いやいや、今はわとさんの事なんて考えない
そう思いながら、わっちは夜の道を歩く
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