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鯖の炊き込みご飯を食べたいと思ったが運のつき。
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「鯖の炊き込みご飯……」
空もそろそろ明るんでくるんじゃないかという午前五時前、降って湧いた衝動に堪らず飛び起きた。
今から最寄りのコンビニで水煮を買って―――いやその前に米を研いでおこう。昨日床につくまでは今日の朝食は自分で作る予定ではなかったので炊飯器の中は空っぽだ。
俺の名は筒井孝弘(つつい たかひろ)高校一年。
東原学園という全寮制の男子校に通っている。
日課は喧嘩、素行が悪いのは重々承知している不良と呼ばれても否定はしない。だが俺から喧嘩をふっかけているのではないのでそこは理解して欲しい。
日々の喧嘩を除けば普通の生徒だ(と思いたい。)
そして、趣味は料理。実は俺の両親は他界している。俺が小学生の頃に事故で亡くなった。そこから親戚に引き取られ今に至る。まぁ親戚の家にいる間も色々あった。例えば食事を満足に与えられなかったり。
だから自分で料理を覚えたのだ。他はまぁ、こんな感じのことが色々あったからこの学園にいる。
何故この学園なのかというと親の遺言というか、俺が保育園の頃からの父の口癖だったからだ。それに従うくらいには俺は親のことを尊敬している。
ちなみに学費は親の遺産から賄っている。
親戚には『お前のためには、もうビタ1文も出さない』と言われているのだ。悲しいことに。
東原学園はマンモス高だ。歴史のある私立高で著名人も多く輩出している。だから出資者も多く素晴らしく設備の整った学校だ。
例えば奨学金制度。特待生枠は沢山あるし、ある程度の成績を持つもので一般家庭の者は寮費が半額になったりなど、まぁさまざまな制度がある。
だが光もあれば闇もある。毎日喧嘩に明け暮れるクズのような奴らたくさんもいる。ブーメランじゃない。授業出てるし。
まぁそういう奴らは大抵がどこかの財閥のお坊ちゃんだったりする。
そんな東原学園で俺は生活している。昔と比べ不便さは欠片もない。
山の上にある学園だからか、衣類と食品を取り扱っている二十四時間営業のスーパーまである。まぁ俺はそこに用があるんだ。
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