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ブロンドヘアの男。
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隣のクラスも俺らのクラスと変わらずわいわいと騒々しい。そこはお坊ちゃまでも変わらないということだろう。
まだ隣のクラスに知り合いはないので教室内をそっと覗く。あるのは黒、黒、茶色、黒、焦げ茶、青(思わず2度見した)ブロンドはいないようだ。
三木め嘘じゃねーか。パンでも奢ってもらおう。
「何してるの?」
「うわっ」
トン、と肩を叩かれ飛び上がった。全く気づかなかった。気配無さすぎだろ!!
振り返ると背の高い、ブロンドヘアの男が立っていた。目は薄い青。整った顔立ちをしている。
こいつもモテそうだ。三木とはまた違う系統のイケメンだ。美人系。
どことなく、雰囲気が今朝の男に似ている。身長もこれくらいだった気がする。
ぱちり、瞬きを一つ。目の前の男は緩く微笑んでいる。
「お、お前……」
「誰かに用なら呼んであげようか?」
「いや、違う」
お前に用があるんだ、なんて言ったら変だろうか?
それに、もし今朝の男だったとしたら反応するんじゃないだろうか。
でも、あんな格好をしてたくらいだし周りには知られてはいけない理由があったのかもしれない。
そう思うと何も聞くことができない。
そうだ、缶詰どこに置いておけばいいんだ
「かんづ……」
その先は言わせないとばかりにチャイムが鳴り出した。
「あ、ごめんね。授業でなきゃ、じゃあね」
男は小さく笑って教室に入ってしまった。
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