アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
教室に戻るとまだ教師は来ていなかった。俺を見た瞬間三木がにやりと笑った。うざい。
「よ、どうだった?」
「邪推してんなボケ」
ぴん、と指でデコを弾いてやればうおおとうめき声が上がった。ざまあみろ。
ちょうど教師も入ってきたので三木の背中を叩いて前を向かせる。
日課は喧嘩でも、学業はおろそかにしませんよ。
授業も終わり昼飯の時間になった目の前で寝ている三木の背中を叩けばもそりと起き上がった。
口の周りにはヨダレ。汚い。
「昼飯の時間だぞ」
「おぉ!! もうそんな時間か」
すぐに破顔した三木は嬉しそうにリュックを漁り出した。チュッパチャップスにオレンジジュース、漫画の文庫本、ケー帯ゲーム機。教科書の類は見当たらない。
何師に学校に来てるんだと聞きたいがこいつ実は頭がいい。いつ勉強してるんだと思うが、小テストは毎回満点だ。
「ちょっと筒井に相談にのってほしくて!!」
「何だ?」
今日の昼飯のパンの袋を開きながら聞いた。
ばん、と机の上に何かが置かれる。
「俺、弁当を作ってきました」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 106