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実に1週間ぶりの対面である。思わず感動してしまった俺は躊躇わずベランダの鍵を開け、男を招き入れた。追い返そうとおう気持ちが一切浮かばなかった。
「一週間ぶりだね」
男が口を開いた。
「なかなか忙しくてさ」
「そうか、大変だったな」
条件反射で返してから違和感に気づく。
ん? この口ぶりもしかしてあれか?
忙しくなかったら通い詰められたりしたんだろうか……まぁ、有り得ないか。
「今日はいい匂いがするね。何か作ってたの?」
この部屋に来るのはもう十数回目ですというふうな雰囲気で迷いなく玄関まで歩を進め靴を置いてきた男は(まぁどの部屋も間取り同じだから当たり前だが)マスクを外していた。
その口元は緩く持ち上がっている。
宮原に、似ている。
背の高さも同じくらいだ。声も。やはりこいつは宮原なのか?
「ああ、鶏肉のソテーだ。これからとりあえず卵焼きを作る」
「卵焼きか、いいね!! 俺の分も頼むよ」
「食べるのか?」
「当たり前じゃないか。何の為に君に会いに来たと思ってるの」
男にとって俺はコックかなにからしい
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