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気づけば男はソファーに座っている。遠慮はないらしい。
「何か飲むか?」
「お茶がいいな」
確かこないだ紅茶がどうの言ってたよな。戸棚から紅茶を取り出す。ちなみに市販のものだ。高級品ではない。
「ほら」
テーブルにカップを置く。
「ありがとう
……今日は紅茶なんだね」
「不満なら飲まなくてもいいぞ」
「うん、君の淹れてくれた日本茶が美味しかったからそっちが飲みたいって思ってたけど。
俺がこないだ言ったからでしょう? ありがとう」
褒められているのか文句を言われたのか良く分からないが飲むならいい。
キッチンに戻り卵とネギを取り出す。
ネギ入りと普通のも作ろうと思う。ちなみに俺は甘い卵焼きが好きなので甘いのを作ろうと思う。
味付けは砂糖と醤油だ。
卵をほぐして味付けをして温めておいた卵焼き用のフライパンへ流し込む。卵の黄色はきれいだ。
音を聞きつけたのか男がいつの間にか隣に来ていた。
俺の手元を覗き込んでいる。俺はそれを一瞥して卵を巻く作業に移る。
「上手だね」
「普通だろ」
特に言いたいこともないのか男はずっと俺が卵焼きを作るのを見ていた。
こんな普通のことに何か面白い要素があるのだろうか?
坊ちゃんにしか分からないことがあるのかもしれないな。
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