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後ろから聞こえてきた声に反応する前に背中から衝撃。
前につんのめったのを宮原に抱きとめられた。背が高いからか俺はちょうどそこにぽすりと収まってしまった。
ふわり、と柔軟剤が香る。上品な匂い。
「わり、宮原。おい三木離せ」
「い、いや、全然―――」
「嫌!! 聞いて宮原、筒井超かわいいんだぜ」
俺をぎゅうぎゅう抱きしめながら三木が先程までの話をべらべらと語り出す。
「―――で、仲間はずれにされたとか言っちゃてさぁ〜」
こんなふうに話されるとそう思った自分が餓鬼みたいで恥ずかしい。
「いい加減話離せっつの!! 宮原が部屋は入れないだろ」
べりっと三木を剥がす。
「照れんなって」
「うざい。帰れ」
「ひどいー、ね宮原も可愛いと思うだろ?」
俺のどこが可愛んだ。からかいやがって……
宮原だって答えにくそうじゃないか。
「宮原、こんな馬鹿の冗談にいちいち構わなくっても―――」
「そうだね、可愛い」
ふわり、宮原が笑った。綺麗な笑顔だった。
冗談だろうけど、そう言ったあまりにも宮原が綺麗に笑うものだからその顔を直視できなかった。
「そ、そんな冗談やめろって」
2人に背を向けて歩き出す。
「冗談じゃないよ」
そんな声が追ってきたが聞こえないふりをした。
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