アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
友人のこと。
-
「あれ、三木は?」
「今日休み。体調不良だと」
昼休みいつもなら3人で摂る昼食は三木の休みにより宮原と二人きりだ。
いつも五月蝿いあいつがいないのはほんの少し寂しい。だから見舞いにでも行こうと思ったのに断られた。
うつったら悪いから、だなんてあいつらしくない。寂しさで死にそう筒井助けて!! くらい言うと思ったのにメールは随分そっけない。
三木がいないと気まずい。そう感じているのは俺だけかもしれないけど。
だって、あんな醜態を晒したかもしれないのに普通に振る舞えない。あれが宮原だったとしたら俺は今すぐ走って逃げたいレベルだ。
とりあえず探りを入れてみる。
「宮原、こないだはありがとう」
「ん、何かしたっけ?」
「や、あの……雨の日……」
「ああ、全然、だって何もしてないよ」
あの日のことについて知ってる? やっぱり宮原なのか。
「なぁ、最近忙しいか?」
そう聞くと宮原は顔をしかめた。
「忙しいよ。処理しなきゃいけない書類がたくさんあって……」
あいつも忙しくなるって言ってたよな……。
また、共通点。何よりこのブロンドヘア。
「お、おい!! 宮原、客だぞ」
その時宮原が呼び出された。ごめんと席を立った宮原の背中を見送った。
「宮原、山崎さんに呼び出されてたよな」
「ああ、すげー、何かしたのか?」
「知り合いじゃね?」
「何それ、うらやましー」
クラスメイトの話が聞こえてきた。山崎って誰だろう。パンしか浮かんでこない。
でも反応を見る限りすごい人らしい。
宮原って何者なんだろう。俺は学校のコト友人のことも詳しく知らないようだ。
昼食を再開する。一人で昼食を食べるのは高校に入って初めてだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
57 / 106