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「今日は元気ないね」
俺はそんなに分かり易いだろうか。
相変わらずのサングラス姿で俺のもとを訪れた宮原は俺の顔を見て開口一番そう言ってのけた。
「お前も疲れてるんじゃないか?」
良く見れば宮原も疲れているように見える。雰囲気がいつもと違う。
「ああ、分かった? この時期は忙しいんだ」
はは、と笑いながら部屋へ入る宮原を見る。
「忙しいなら無理してこなくてもいいんだぞ」
今日はあらかじめ茶を準備していたのでそれを出す。
「いや、俺が来たいと思って来てるんだからこれは別だよ」
あ、ほうじ茶。と嬉しそうに笑っている様子を見てじわ、と胸が暖かくなる。俺は嬉しい、のだろうか。
「それに俺、ここで元気チャージしてるから」
そう言って笑う姿に更に嬉しくなる。変だ。
「俺も、お前と飯食べるの嫌いじゃない」
「ありがとう」
恥ずかしくなって台所に引っ込んだ。今日は何、と声が追ってくる。
肉じゃが、と返し皿や箸を用意する。ふ、と何を思ったわけではないのだけれど携帯を見るとメッセージが入っていた。
『怪我したから明日学校休む(>_<)』
三木からだ。怪我、あんな様子だったのにさらに怪我だなんて。
『どうした? 休むくらいって大丈夫なのか』
すぐに返信が来た。
『帰り道でコケて顔面からいった(´-`) ほっぺ腫れた!!
あと足ひねった!! 後ほかにも打撲とかあるから先輩と病院行ってくる』
『バカ
さっさと治療してもらって学校来い』
そう返信して携帯をポケットへしまう。危なっかしいやつだ。けれど、ただコケただけでそんなにたくさん怪我をするだろうか? 疑惑が首をもたげるが三木からだ返信の様子はなくどうしようもなかった。
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