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side:美作 かわいい、かわいいオレの。
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何度電話を掛けても折り返してくれない。
今までこんなことはなかったのに。どうしたのだろう。
メッセージの既読もつかない。何かあったのだろうか。
もしかして、他の男と一緒にいるんだろうか。
考えただけで虫酸が走る。持っていた携帯を壁に向かって投げつけてしまった。
亮大は綺麗だから色んな奴が引き寄せられる。男も女も。唯一の救いはここに女がいないことだ。
亮大が振り向いてくれた事は幸運だった。
俺の一生分の運を使い切ったんじゃないだろうかと思うくらいだ。
綺麗な切れ長な目が細められて、先輩と甘く俺を呼ぶ声も、時に切なく吐く息も、スラリと伸びた手足も全て俺のものだ。愛おしい。
言葉じゃ言い表せないくらい愛している。
なのに、なのにそんな俺の亮大に他の奴が触れるなんて!!!!
そんなことあっていい筈がない。それを許す亮大も亮大だ。別の奴が触れた場所は上書きしてやらない時が済まない。
亮大にも分かってもらわなくちゃいけない。怯えさせてしまうのは本当に申し訳ないけどしょうがない事だ。
オレがいかに亮大を愛してるのか分かってもらわなくちゃいけないから。
最近はわかってくれたのか他の男には近寄らなくなった。いつでもオレの側に寄ってきて頬を染めてそこにいる。
頭を撫でようとした時も未だに緊張しているのか体を跳ねさせる。
亮大はいつだってオレの隣にいなくちゃいけないのにどうして今日はいないんだろう?
何か恥ずかしいことでもあっただろうか。
ああ、もうすぐ記念日だ。その準備でもしてくれているのかも知れない。
健気な亮大のことだ。俺を驚かせようと必死に違いない。何も知らない振りをしてその日を迎えよう。
その時、亮大用の着信音が響いた。思わず口角が上がる。
可愛い可愛いオレの亮大。早くその声をオレに聞かせて。
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