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南原孝雄
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夜の街は不思議だと孝雄はおもう。
夜の繁華街は電飾のネオンに包まれた華やかで、行き交う人も店も美しかった。
たいして光の届かない裏の世界。路地裏は、まるでほかの国だった。表面のようにかろうじて秩序を保った世界はなく、通行人や店から出たゴミで汚れていた。えもいわれぬ異臭は酔っ払いの立ち小便のアンモニア臭や、野外での一発などが加担し、鼻の地獄とも言うべきだった。
まるで、この国のようだ。
この国の格差を表現しているようで、経済学といった小難しい学問の分からない孝雄でも少しだけだか感じ取った。
「腐った国だな…」
ただの直感だった。
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