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雅希side
違う。
別に守って欲しかったわけじゃない。
むしろ、兄貴には傷ついて欲しくなかったから、俺で良かったと思っていた。
俺は、ただ兄貴に側にいて欲しかっただけだ。あの約束を守って欲しかっただけ。俺を捨てて欲しくなかっただけ。
「…違う」
「…え」
「このことは兄貴に関係ない」
ーーそう。これがきっかけで恨むようにはなったけれど、別にこれが理由じゃない。
「これは親父にやられただけだ。兄貴に関係ないだろ?俺が、罰だって言ったのはこの傷のことで怒ってたからじゃない。」
「だけど…俺、マサを守るって約束した。」
ーーそれも言われた。だけど、俺が1番嬉しかった言葉は、俺を支えてくれた言葉は、裏切られて辛かった言葉は、違う。
「それも言われた。だけど違う。それ以外にも俺に言っただろ?」
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