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君の方が可愛いよ❤︎
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嫁達がこちらに向かって来る事に気付いて、旦那組は話すのを止め、席を立つ。
「…ゴメン、ゴメン!ちょっと遅くなった~!」
高尾が悪びれも無く謝れば、旦那達は溜息をついた。
「……随分と時間が掛かっていたな。」
「…うん、皆でベビちゃんの服を選ぼうって事になってさ。…因みに俺が選んだのはこちら~!」
翡翠の瞳の前に、緑色のヘビを差し出しながら「チャームポイントは下まつ毛です❤︎」とまつ毛を指差せば、細い眉に軽く皺が寄り、カシャリと眼鏡を直すと、溜息をこぼす。
「…俺に似ていると言いたいのか…。」
「…そ!真ちゃんそっくりだろ?ww…ベビちゃんがこれ着たら絶対可愛いぜ!」
「…そんなものを着なくとも、和成と俺の子なら可愛いに決まっているのだよ。」
「…真ちゃん…。」
照れ隠しで、眼鏡をいじった後「…少し座れ。立ってばかりいたから脚がむくんでいるのだよ。」と言って席を譲った。
「……翔一さん…これ…。」
「…なんや、孝輔。…赤ん坊の服買うたんか?」
「…はい。…皆で買おうと言う事になって…。」
「………ワシのイメージ、キツネなんか…?」
「…え!?…いや、その…なんつーか…。」
「…キツネとは、あんまし良いイメージちゃうなぁ…。」
「……………すみません…。」
大きな身体がシュンと縮こまると、今吉が愉快そうにニンマリと笑う。
「…冗談や、孝輔。…そないしょげるな。…お前はホンマ素直やなぁ。」
(…だから泣かせとーなるんやで。)と心の中で呟いて、クリーム色の髪を撫でた。
「…征十郎!これ見て!」
「…ライオンの着ぐるみかい?」
「うん、赤ちゃんに着せるのに、征十郎のイメージで買ったんだよ。」
「…ライオンを選ぶとは流石だね。…早くこれを着た我が子に会いたいよ。」
「……征十郎…。」
ギュっと手を握られて、降旗の顔がポッと赤く染まる。
「…そうだ。光樹には後でウサギの着ぐるみを買ってあげよう。」
「……え?俺の分も?…でも、なんでウサギなの?」
「……ライオンの王は可愛いウサギを食べたいからさ…。」
「……っ!…征十郎のバカっ!!」
耳元で甘く囁かれて、降旗は更に顔を赤くし、怒鳴った。
「…お帰り、順平。」
「…おう、子供の服買って来た。」
「…ん?これはクマか?…おぉ、随分小さいな。」
「…そりゃぁ、赤ん坊用だからな。」
「…こんな小さいのに、きっと、あっという間にデカくなっちまうんだろうなぁ…。」
「…まだ産まれてもいねーのに、何言ってんだ。…それに、お前みたいにデカイのが2人も居たら、家の中が狭くてしょうがねぇよ。」
「…はは、いーじゃねぇか。俺が2人いるみたいで嬉しいだろ?」
「……っ、言ってろ!ダァホっつ!!」
ベビー服で真っ赤になった顔を隠す日向を、木吉はニコニコと眺めていた。
「……ガオー…。」
「……ライオンか?」
「…これは虎ですよ。大我君…。」
着ぐるみの手を持って、チョイチョイと火神の腕を突っつく。
「……Say that again, please…。」
「………?」
「…もう一回言ってくれ…。」
「…………ガオー…。」
「……Too cute!!!」
人目を気にせずに、火神は黒子を抱きしめた。
「…大輝さん、お待たせしました。」
「…おう、決まったか?」
「…はい、子供達に、黒猫と白猫の着ぐるみを買うことにしました。」
「……ふーん…。いーんじゃねーの。」
白猫の服を受け取り、青峰が広げると、桜井の顔と服を交互に見比べて頷いた。
「……やっぱ、この白いのは、お前に似てる方に着せてぇな。」
「…でしたら、こちらの黒猫は大輝さんに似てる赤ちゃんに着せましょうか。」
「……まぁ、まだどっち似かなんて分かんねぇけどな。」
「…ふふ…そうですね。」
2人は顔を近づけると、柔らかい声で笑い合った。
「…お待たせ、敦。…お腹減ったかい?」
「…室ちん遅いし~。甘いもの足らなくてイライラする…。」
「…Sorry…。ここはお店の中だから、お菓子はあげられないんだよ。」
「……別にいーよ。…室ちんが買い物終わるまでなら飴で我慢するし…。」
紫原は綺麗な手を引いて自分の脚の間に氷室を座らせると、背後から抱きついて、細い肩に顎を乗せた。
「……なに、その手に持ってる綿あめみたいなの。」
「…これかい?…これは赤ちゃんに着せるシロクマの着ぐるみだよ。」
「…ふーん…。ふわふわだね。」
大きな手で、モフモフと服を触る。
「……柔らかくて気持ちいーけど、室ちん抱っこしてる方が気持ちいーし…。」
「……敦…。フフ、そう言ってもらえると、嬉しいよ。」
氷室はサラサラの髪を、紫原の首元に擦り寄せた。
「…幸男さん、良い服見つかったっスか?」
「…おう、まぁな…。」
持っていた服を黄瀬に手渡すと「…これは犬の着ぐるみっスか?」と蜂蜜色の瞳が服を見ながら問う。
「…あぁ、皆で着ぐるみを買おうって事になってな。俺はそれにした。」
「…犬も可愛いっスけど、俺的には黒猫が良かったかなぁ…。」
「…なんで黒猫なんだよ?」
「…いぇ、…なんて言うか…、幸男さんが黒猫っぽい感じがするんで…。」
「……俺がネコ…?…そうか?」
「…そうっスよ!…あ、そうだ!ベィビーが犬なら、幸男さんは猫になりません?…緑間っちが、猫耳カチューシャとか持ってるらしいんスよ!」
笠松の頭にフ、と食事時の会話が蘇る。
『…高尾、コスプレ衣装なんて、何に使うんだよ…。』
『…そんな事、決まってるじゃないっすか!笠松さんてば!www』
『huuー!!その衣装で愛を育むんだね❤︎』
「…………ゼッテーいらねー……。」
「…えー!なんでっスか!?絶対可愛いっスよ!?猫耳カチューシャ!!」
「なら、お前がやれ!!」
「俺がやってどーするんスかぁ!!」
黄瀬はワンワンと喚きながら、笠松に抱きついた。
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