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もう、何で…??亮視点?
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「なぁなぁなぁ!名前教えろよ!俺お前と友達になりたい!!」
「駄目…か?」
あぁ、ほんとあの子何なの…
確か王道君…って晴斗が言ってたっけ…
『王道は面倒事に巻き込まれることが多い。だから本当は近付きたくないんだけどな』
何て言ってたっけ。
ほんとに面倒な人だね。
王道君に絡まれてるのは晴斗。
助けてあげたいけど足がすくんで動けない。
こんな時にもヘタレだなんて、
俺かっこ悪い……
「なぁっ、俺が話しかけてやってんだから無視するなよ!!」
何でいちいち大きい声で話すのかな?
うるさいから黙ってよ。
何て口が裂けても言えない(゚´ω`゚)←
どうせヘタレですよーだっ!
『おい、亮。食堂行くぞ』
!?
「えっ!?あ、うん♪わかったぁー」
わぁ…びっくりしたぁ…
いきなり声かけてくるんだもん。
それにしても…
背筋がゾクッとするような妖艶な声。
ざわざわとした教室でも飛び抜けてはっきりと聞こえる。
何でだろ、晴斗が居るところは光って見えるんだ。
それだけ目立ってる。
本人は不良に見えるから注目されてるだけだって言ってるけど、違うと思う。
「おいっ!!!」
!!?
いきなり大きい声出さないでよ、
漏らしちゃうでしょ!?←
ていうか、
何で晴斗の腕掴んでんの?
晴斗の腕を掴みながら睨んでいる王道君。
掴まれている腕はどんどん赤くなってる。
俺の足!
動いてよっ、お願いだからっ!!
でも体は正直だから動こうとしてくれない。
ただその状況を眺めている。
なんて卑怯者なんだろう。
『…いてぇんだけど』
「だってお前が無視するからだろ!?」
「お前は格好いいから俺の友達に相応しいって言ってやってるんだぞ!感謝しろよな!んま、岩野はそこまで格好良くないから俺の友達にはならせてやらねーけd…!?」
……それ普通本人の前で言う?
もう、やだ。
涙出そう…
こんな晴斗を傷付けた奴に泣かされるなんて、やだよっ…
口内に血の味が広がる。
そして、次の言葉でハッとする。
『お前、意味わかんねぇ。
俺の目の前から失せろ』
見られただけで人が死んでしまいそうなほどの殺気が溢れていた。
そしてやっと俺の体は動き始める。
「晴斗!!!」
ギュッと力を込めて後ろから抱きしめる。
『!』
晴斗が驚いてるのが分かる。
『…ごめん』
こちらこそごめん。
こんなことしか出来なくて…
それと、
「ありがとう」
俺のためにこんなに怒ってくれるなんて。
『…んー、駄目』
「えーっ!じゃあどーしたらいいの!?」
『もうちょい可愛く言え』
晴斗ってば鬼畜…
もうちょっと雰囲気考えてよね…
俺は今日一番の笑顔で言った。
「ありがとうっっ」
『合格』
フッと笑った晴斗。
晴斗は全然笑わないからレア。
いっつも無表情だもん。
いつもそばにいた俺でも倒れてしまいそうな色気のある笑み。
やっぱり晴斗は俺の憧れだ。
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